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執筆者の写真fujiyama

グローバル人材の成長を加速するための3つのポイント①目標設定が鍵となる

フジヤマカンパニーでは、日本の大手企業のグローバルリーダー候補や国際的に活躍することを目指す大学生を対象に、グローバルビジネス海外研修プログラム(インド、ベトナム、日本)を実施しています。このプログラムでは、参加者が厳しいグローバル環境で現地の経営者やビジネスパーソンから出される課題に挑戦することで、1週間から数ヶ月にわたる研修期間の中で自己認識が高まり、マインドセットや行動パターンが変化していきます。


しかしながら、自身の思考や行動を変えることは容易ではありません。習慣化された思考や行動は、心の中で癖となって根付いているからです。


では、なぜ研修生のマインドや行動が変化していったのでしょうか?そして、心の習慣を効果的に変えるためにはどのような方法があるのでしょうか。また、人の行動変容を促すためにはどのようなアプローチが有効なのでしょうか?


この問いについて探求していきます。行動変容を促す重要な3つのこと。


  1. 目標設定: 目標は参加者の内発的な動機づけに基づいていることが重要です。単なる他者の評価や外発的な動機づけではなく、自身が心から望む変化や成長を明確にする必要があります。

  2. マインドセット: マインドセットは参加者の思考や信念の枠組みを指します。参加者に対してオープンで素直なマインドを持つことが重要であり、固定概念にとらわれず相手の考えを受け入れる姿勢が求められます。

  3. 環境: 参加者が変化を促進するためには、研修中の環境が重要です。刺激的な環境に身を置き、新たな視点に触れ自己成長が促されます。また、自己開示しやすい場や雰囲気を作り、参加者が自由に発言し、他者との対話を通じて成長できる環境を提供する必要があります。


これらの要素が組み合わさることで、参加者の意識や行動パターンに変化が生じ、行動変容が促されます。行動変容ステージモデルでは、参加者が5つのステージを経て変容すると考えられています。


具体的には、言われたからやる状態から興味・関心が湧き、行動を起こす準備をし、意識的に行動に移行し、最終的には無意識に行動するようになります。



目標設定、マインドセット、環境の3つの要素が揃うことで、この変容プロセスが進み、参加者の成長と変化を促進します。事例を交えながら、これらの要素について詳しく探求していきます。


まず最初の目標は、非常に重要な要素です。3つの要素の中でも特に注目すべきです。ただし、他人(人事や上司、先生)の評価を意識したり、簡単に設定される目標では意味がありません。本当に自分が望んでいること、自分が本心から思う変化や成長を意識した目標が必要です。


例えば、私たちは研修前に必ず質問します。


「なぜ研修に参加するのですか?」

  • 「グローバルな人材になりたい」

  • 「英語力やコミュニケーション能力を向上させたい」

  • 「管理職としての経験を積みたい」

実際に研修生が書いたものですが、目標が表層的なもの、他者の評価を気にしたもの、外発的な動機づけで書いてくる人も少なくありません。


その場合は、以下のような質問をしています。


自分が心から思うことは?なぜそのような状態になりたいのですか?


参加者に自問自答を促し、内発的な動機づけを引き出します。すぐに答えが出てこない場合もあります。さらに、


"グローバルな人材とはどのような人物ですか?"

"なぜグローバルな人材になりたいのでしょうか?"

"それは自分にとってどのような意味があるのでしょうか?"


自問自答を促します。

繰り返しますが、自分が心から望む変化や成長を引き出すことが重要です。内発的な動機づけの質問をする際には、ファシリテーターやコーチとして、研修生が自己開示しやすい雰囲気を作ることが重要です。


"何を言っても受け入れられると感じさせる"

"自由に発言しても大丈夫だと思わせる"


ことが求められます。


時にはコーチやファシリテーター自身が自分自身をさらけ出し、自分も同じように悩んでいる姿や弱さを示すことも必要です。


私たちはこれまで数多くの研修生(社会人・学生)と接してきましたが、よく耳にするのは、上司や学校の先生に対して「自分の本音を言えないし、言っても理解されないので言わない。おじさん世代とはコミュニケーションがうまく取れない」ということです。そして、上の世代との対話を諦めてしまうことが、ジェネレーションギャップの一因となるのだと思います。


また、2つ目に必要なマインドセットでも触れますが、 特にミレニアル・Z世代を支援する立場にある指導者(ジェネレーションXやブーマー世代)も、素直でオープンなマインドを持つ必要があります。つまり、相手に自分の固定概念を押し付けず、相手の考えをオープンに受けいれるマインドです。


波平さん(X・ブーマ世代)がカツオ(ミレニアル・Z世代)にお説教するばかりでなく、カツオの言葉にも素直に耳を傾け、カツオから学ぶ姿勢も必要だと思います。そうすればカツオはもっと心を開いてくれるのではないでしょうか。そうすることで、ようやく本人が心から思うことを引き出せるのではないでしょうか。


今回は行動変容を促す3つのポイントの一つ目標についてお伝えしました。次回は2つ目のマインドセットについてお伝えしたいと思います。


(フジヤマカンパニーのインドプログラムについて




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